バナー広告デザインのコツ|伝わるバナー広告とは?
バナー広告はWebサイトに貼られた画像広告のことです。
『バナー(banner)』は、もともと『旗』『のぼり』のことで、自分のサイトの『看板』を出し、クリックしてくれたユーザーをサイトへ誘導するのが役目です。
今回はGoogle広告やYahoo!広告などで使える効果的なバナーデザインの作り方についてご紹介します。
目次
バナー広告がない時…あるとき…
すみません…関西人なもので…
バナー広告が、ない時ぃ (;´・ω・) …
例えばあなたが新しくカフェを出店したとします。まわりには似たような店がいくつかあるため、『のぼり』『看板』がないと、ほとんどの人は、あなたのカフェに気付くこともなく通り過ぎてしまうことでしょう。
バナーがない時も、同じようにあなたの店は見つけてもらう確率は低くなってしまいます。
いくらおいしいコーヒーを出していても、扱っているスイーツがインスタ映えしているとしても、お客様が気づかなければ、来店してもらうこともなく、売上も確保できない状況に陥ってしまうでしょう。
バナー広告が、ある時ぃ (^^)/ …
あなたは、カフェのウリであるコーヒーやスイーツの魅力について書いたのぼり・看板を通りに出すことにしました。
のぼり・看板を見つけてもらうことがきっかけとなって、あなたのお店の前で立ち止まるお客様・来店してくれるお客様はずっと増えることでしょう。来店してくれるお客様のうち、のぼり・看板に書いたコーヒーやスイーツを注文してくれるお客様が特に増えているかも知れません。
ウェブ上のバナー広告も同じです。
バナー広告があなたのサイトを知る『きっかけ』・サイトへの『入り口』となり、クリックすることで、ユーザーをあなたのサイトへ誘導します。
このように自分のサイト(ページ)の集客をすることがバナー設置の目的です。
バナーとの出会いは『偶然』
ここで注意すべきは、『バナーが設置されたサイト(ページ)は、自分のサイト(ページ)ではない』ということです。
考えてみれば当然なのですが、これは、『ユーザーがあなたのバナーを見たのは偶然だ』ということを意味します。バナーはそもそも見ようと意識していないユーザーに向けて情報発信するツールなのです。
もちろん何でもかんでも・むやみやたらに広告をバラまいている訳ではありませんが、バナー広告を見るユーザーの多くは、『あなたの商品へのニーズが低い(潜在的・認知が低い)』『バナー広告と偶然出会った』と理解しておくことが、とても大切です。
バナーづくりで事前に考えておくべき内容
偶然出会ったユーザーに向けて情報発信し、クリックしてもらうため、バナー作りには『事前に考えておくべき項目』があります。
- ターゲット:
すべての要素は『ターゲットへの最適化』を行うのが前提となります。すべての基本・根本となるのがターゲットです。 - 掲載する情報:
メインとなる『訴求メッセージ』はもちろん、メッセージを伝わりやすくするためのサブ要素も十分検討します。 - 訴求表現:
メッセージをどのように表現すればターゲットにより伝わりやすいか?を考えましょう。
詳しく見てみましょう。
ターゲット
ターゲットは狭く・深く設定することがポイントです。
ターゲットを絞ることは、訴求メッセージを響きやすくすることにつながります。
設定するのは、『CV(コンバージョン:購入・資料請求・問合せなどサイトの最終目的となるユーザーの行動)して欲しいユーザー』ではなく、あくまで『自社の商品・サービスに魅力を感じ、CVする(と思われる)ユーザー』です。
年齢・性別などの『デモグラ要素』ではなく、『〇〇を解決したい人』『〇〇に問題を感じている人』のような『課題ベース』で絞り込むようにしましょう。
訴求ポイント
訴求ポイントは、本来一つの商品・サービスの中にかならず複数含まれています。その中からターゲットにマッチするものを選びます。ポイントは『なぜ?』『具体的には?』を繰り返し、深く・狭く考えることです。訴求を狭く・深くすることは、CVしない(しにくい)ユーザーを対象から『除外する』効果もあります。
例えば、不動産業を例に考えてみましょう。
一つの物件に対して、
- 価格を魅力に感じる人
- 間取りを魅力に感じる人
- 交通利便性を魅力に感じる人 …
魅力に感じるポイントは、人により様々です。
これを、さらに深く『なぜ?』『具体的には?』と考えます。
- 今までの家賃は月10万円1LDK/35.13m²
- 子どもがもう一人生まれる予定なので現状より1部屋多い住まいを探している
- 今までより職場への移動時間が短くなるとうれしい …
さらに『なぜ?』『具体的には?』を繰り返します。
- 今までと同じ程度の月額ローン返済であればうれしいが、今より広くなるのであれば月12万円くらいまでは可能
- 今の住まいは2LDK、子どもは今年年末ごろ生まれる予定
- 職場はJR〇〇駅が最寄り、自宅から最寄り駅までは徒歩10分以内が希望 …
実際には様々な要素が強弱含め、複雑に入り混じっているでしょう。『なぜ?』『具体的には?』を繰り返した内容への『回答』として自社の物件を提示できれば、それがターゲットへの訴求ポイントにということになります。
訴求表現
訴求表現とは、訴求ポイントをターゲットに合わせてどのように表現するか?です。
ターゲットの年齢や性別、普段の情報感度・思考などにより伝わりやすい『言い回しの新しさ』や『漢字にするかひらがな・カタカナにするか?』などが違いますので、十分検討すべきでしょう。(筆者は配信エリアの方言を使った広告でクリック率を上げることに成功した経験があります)
バナーは、小さな画像でメッセージを伝え、クリックしてもらわないと意味がありません。ターゲットを狭く・深く設定、理解することで、よりマッチする表現が可能になります。
バナーを機能ごとに考える
次にバナーを機能ごとに考えてみましょう。バナーに必要な機能は、主に3つです。
- 見つけてもらう:
前述の通りバナーとの出会いは『偶然』です。サイト・ページ内の様々な要素の中から、ユーザーの目にとまることがすべてのスタートになります。 - (訴求メッセージに)興味を持ってもらう:
バナーは見つけてもらっただけではクリックしてもらえません。リンク先にユーザー自身が求めている内容があることを理解してもらうことが求められます。 - クリックしてもらう:
バナーの目的はクリックしてもらうことです。『最後の一押し』で心理的ハードルを下げる手法が多く用いられています。
見つけてもらう
バナー広告は関連情報サイトの一部となっていることがほとんどです。例えば不動産業のバナー広告であれば、不動産関連情報サイトを中心に配置されることがほとんどです。
見つけてもらうためには、いくつか方法があります。比較的多く用いられるのは、『対象者に呼びかける手法』です。
人は呼びかけられると相手に注目します。
『〇〇な人へ』『〇〇で悩んでいませんか?』など、バナー内で対象ユーザーに直接呼びかけることで、該当する人は、自分のためのメッセージだと認識し、見つけてもらう確率を上げることができます。
興味を持ってもらう
見つけてもらったユーザーに対しメッセージを伝えます。
つい商品・サービスのアピールポイントをたくさん詰め込みたくなりますが、これは間違いです。
バナーは存在に気づいてからクリックしようと判断するまで、0.2秒程度ともいわれています。伝えたいメッセージを整理し、使用する画像や文字のフォントやジャンプ率(大きさの差)、色などにも注意を払って、伝わりやすい構成を考えましょう。
画像をモノクロにしてみたり、遠くから見てみるなど『パッと見て訴求メッセージが十分伝わること』を確認してください。
クリックしてもらう
繰り返しになりますが、バナーの目的は『クリックしてもらうこと』です。
ユーザーは、書かれている内容を把握・理解するだけでなく、今クリックする必要性があると判断した場合にのみクリックが発生します。バナー全体を見て『メッセージが伝わっているか』『今クリックする必要性が伝わっているか』を確認してください。
ユーザーに行動を促すため『今すぐクリック』『詳しくはこちら』など、ボタン風のデザインを施すのも良いかも知れません。
まとめ
普段何気なく目にしていたバナー広告ですが、クリックしてもらうためには、見るユーザーの心理を十分理解することが必要になります。
今回はバナー広告デザインの考え方をご紹介しましたが、CVのためには、クリックした遷移先のランディングページもセットで最適化することが必要になります。(こちらも合わせてご確認ください:ランディングページと広告の良い関係 )
まずはユーザーニーズを明確にすることからはじめましょう。
この記事を書いたライター
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